鬼は「じさ、昨日瘤取ったのに、また瘤つけてきて駄目でねか」言うてバンと叩くと瘤とれてねぐなってまったど。 隣りの爺、次の晩げ山に出がげで行ったど。
10だがついでにだれか、もっとめずらしい 踊 ( おど )りを 踊 ( おど )って 見 ( み )せる 者 ( もの )はないか。 ある日、右こぶのじいさんは雨に降られ、洞窟で雨宿りしていた。
10怒った 鬼たちは、「こぶは返すからもう二度と来るな」と言い、陽気な おじいさんから預かったこぶを、いじわるな おじいさんの左ほほにくっつけました。 「うひゃ、ひやっこい」 おじいさんは雨宿りできる場所を探します。 踊 ( おど )りがすむたんびに、ひんながぱちぱち手をたたいて、 「よいよい。
13こぶを取られたおじいさんは、思わずほっペたをなでました。 そしてぶるぶるふるえながら、 小 ( ちい )さくなって 息 ( いき )を 殺 ( ころ )していました。 「うーん、仕事は気持ちいいのー」 と、どんどん山を登っていくと、パラパラと雨が降ってきて、すぐに土砂降りになります。
4で、踊ろうとしますが、根暗オーラを発しているので、鬼たちを楽しませることができませんでした。 ;再掲:『』笠間書院、1980年、241頁• その 時 ( とき )おかしらの 鬼 ( おに )が、 「どうした。
13赤 ( あか )い 着物 ( きもの )を 着 ( き )た 黒鬼 ( くろおに )もいました。 こぶがあるという点では変わらないのに、陽気なおじいさんは気にせず明るく暮らしていたからこそこぶがなくなり、一方で意地悪なおじいさんは陰気に過ごしていたためにこぶが増えてしまいました。
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