見つからず、娘は泣き、難波さんもひどく落ち込んだ。 ものすごく人なつっこく「これほど人に慣れているなら絶対に飼い主がいるはず」。
19「さんじゅーろーがいなくなったというだけで、これだけ地域の人たちが心配し、関心を持ってくれているのかと、ありがたい気持ちでいっぱいでした。 今から考えるとそれがよかった。 「さんじゅーろー 城下の声を 聞く旅に」 ついに発見!19日間の逃亡劇に幕 そんななか、「白い札を首に付けた茶白の猫がいる」との有力な情報が入ってきたのは11月12日。
さんじゅーろーは元々、「なつめ」という名前だった。 1週間後、難波さん宅から約6キロ離れた備中松山城の三の丸で、管理人本原亮一さん(65)がやせこけた猫を見つけた。 城主に就任後、被災で激減した観光客はV字回復を果たしたが、人気の重圧か、またも失踪……。
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