この部分だけを読むと、「自分では何もできない障害者の要求に対して、こんなふうに邪険に扱うなんて、冷たい人だな」と思う人もいるかもしれません。 頭がよくていろいろなことを深く考えていて、思慮深い。 鹿野さんを演じる大泉洋は配役がぴったりでした。
14北海道で医大に通う田中 三浦春馬 は、ボランティア活動を通じて体が不自由な鹿野 大泉洋 と出会う。 500ページ以上ある原作を読むよりは軽い気持ちで読めるかもしれませんが、やはりここは原作を読んだ方が色々と理解できるのではないかと思います。
障害者との付き合い方や、障害者のリアルが分かります。 単にいい話で終わるほど単純な作品ではありませんが、読めば確実に何か心に刺さる部分があるとおもいます。 夜中にバナナが食いたいからと介助者を起こすエピソードもそうですが、自慰したいからとAVを借りに行かせるその強い精神力に脱帽し、一方でそこは健常者と何も変わらないのだと妙な親近感を覚えました。
7健常者・障害者関係なく、鹿野さんという人物が非常に魅力的で、ボランティアに携わっている人や著者の渡辺さん同様、読者もまたその魅力に惹かれてしまいます。
13以来、介助者探しとスケジュール調整が、この人の生きてゆくための「仕事」となった。 わがまま言い放題で、なんてやつだと言うシーンがあるが、わがまま言うのも命がけっていうのが響いた。 そんな複雑なテーマをはらんだ作品でした。
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